皆さん こんにちは
今回は、駒込エリアです。
谷田川の源流部を歩いてきたので紹介します。行ったのは3月。ちょうど桜が満開だったので、満喫してきました。
どうせ行くならと、板橋~巣鴨あたりの川跡も探検してきました。
今回のスタートは、埼京線の板橋駅、ゴールは、京浜東北線の上中里駅。約7kmのコースです。まずは、恒例の地形の特徴から
<地形の特徴>
・右上の深緑色と黄色の境目が日暮里崖線です。
・中段の緑色部分が谷田川が削り取った低地です。谷田川は現在、暗渠。その上に霜降銀座商店街が形成されています。
・左上の緑色の部分は、石神井川が削り取った低地です。
・中央の都営三田線の上に中山道(国道17号)が走っています。ここが尾根筋にあたります。
地形図のA-Bラインを下の断面図で見ると、日暮里崖線や谷田川の低地の様子がよく分かりますね。
A付近の急勾配が日暮里崖線、その標高差10mまさに崖! 崖線下を崖線に沿って京浜東北線が走っています。
中ほどの低地が谷田川の低地です。川の両側の斜面は高低差も小さく勾配も緩やかです。
<全行程の標高・勾配>標高差は約13mと小さく、勾配も緩やかです。
では、いよいよ街歩きスタートです。
正面の道路が上り坂になっているのが分かります。登り切った所に、昔、千川上水が流れていたようです。
千川上水跡の北側には旧中山道が通っています。そこまで坂道を楽しみながら登っていきます。
手前から奥に向かう道路が滝野川桜通り(写真は、手前で交差する旧中山道からの眺めです)。滝野川桜通りと交差する左右に走る道路の上に千川上水が流れていたようです。
千川上水が流れていた道路が盛り上がっている! 尾根筋にある旧中山道より高い位置を上水が流れていたとは、驚きでした。
上水跡を左に進んで行きます。
千川上水跡を進んでゆくと、谷端小学校を通り過ぎたあたり右手に桜のトンネルが!
通りはゆったりとした下り坂で見通しが良い!よい眺めで、気持ちがいい。しばし、見とれる。。。
国道17号の信号を渡るとY字路にぶつかります。右の通りが「御代の台の坂」です。
御代の台の坂は、旧中山道から滝野川村への道で『御府内(場末)往還其外沿革図書』に載っている旧道の一つです(東京都北区ホームページより)。府内と言うことは、江戸時代の道らしいですね。
石神井川の低地にむかって下っていきます。
坂を下っていく途中、ふと上を見上げると猫が家の内から顔を出してる! かわいい! 猫も外の空気を吸えて、気持ち良さそうです。
よく見ると、左側にも猫のための小窓がある! 多分、家の中もキャットウォークがあったり猫想いの家の設計になってるのかなぁと想像をめぐらす。
ほっこりした気持ちになり、足取りも軽く、さらに坂を下ってゆきます。
坂を下り切ったあたりに水路があったと思われる路地があります。裏路地といった風情です。
谷頭(源流部)までさかのぼってみました。水路と思われる路地は突然、階段で終わってしまった。唐突でちょっと寂しい。昔は、どこまで続いていたのだろう。。。
気を取り直して、次の川跡の源流部・妙行寺下の谷頭 に向けて出発です。
妙行寺付近の谷頭から流れ出した川跡の路地をたどります。この川は、かつて谷田川の支流の一つだったようです。
路地は緩く蛇行していて、緩い下り坂になっています。川跡にふさわしい趣きです。道の両側は一段高くなっていて、谷筋だということが確認。この確認作業も、いちいち楽しんでいます。
川跡の路地を進んでゆくと左手に、さらに狭い路地を発見! 人1人が通れるぐらい幅。これは行くしかない! ついつい引き込まれ、ワクワクしながら進みます。
狭い路地を抜けるといきなり視界が開けた。向こうは、田端方面でしょうか? グィっと曲がっている坂が、下瀬坂です。曲がり方が気持ちいい!
左側は、西ヶ原みんなの公園(旧東京外国語大学跡)。坂を下りたい衝動を抑え、手前の道を右に曲がり染井霊園に向かいます。
途中、お寺の前に遠山金四郎のお墓との案内が! ついつい寄り道してしまいました。
本妙寺の境内にある 名奉行 遠山の金さんのお墓です。
「この桜吹雪、散らせるもんなら散らしてみろぃ!」の名セリフが頭に浮かびます。しばし、子供時代に見たTVの時代劇に思いをはせながらお参りします。
金さんのお墓の近くに、剣豪・千葉周作の墓を発見! 坂本龍馬も学んだ北辰一刀流の開祖です。こちらにもお参りします。
地形を確認しながら、中山道から豊島市場をぐるっと回って、染井霊園へ向かいます。
ここが谷田川の源流部、長池跡の窪地です。手前の階段から土地が一段低くなっていることが分かります。結構な深さです!
桜が満開だったので、長池跡を散策します。
ときどき心地よい風と共に桜の花びらがひらひら舞っています。とても気持ちがよく、暫くベンチに座って景色を堪能しました。
長池から流れ出た谷田川跡の道を歩いていきます。
右側の染井霊園が一段高くなっていて、道に沿って桜並木があります。花見をしながら、川跡の道を散策できるなんて素晴らしい!染井霊園の桜をぞんぶんに堪能しました。
今回は、ここまでになります。この先、歩いてゆくと暗渠になってしまった谷田川とか霜降商店街など見どころがあるのですが、また、別の機会に紹介させて頂きます。
皆さんも染井霊園の付近を歩いて、歴史を感じてみては、いかがですか?
今回も2冊の本を参考にさせて頂きました。ありがとうございました。
・東京23区凹凸地図(昭文社)
・東京スリバチ地形散歩 路地大冒険編(皆川典久・著/洋泉社)